もはや常識化しはじめている人手不足問題。
あなたの会社でも悩みのタネになっているのではないでしょうか?
誰か来てくれ~
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『現場からリアルな生の声』をお届けしていく
ものづくり商店です。
今回のテーマは人手不足の解消法!
- 残業時間が増えている
- 品質不具合が最近多い
- みんなのモチベーションが落ちてきている
こんな状況になっていませんか?
この記事では、あなたの職場で人手不足を解消する手法をご紹介します!
人手不足は解消できるのか?までジャンプする。
世の中の人手不足事情
今、日本企業の人手不足事情はどのような状態になっているのでしょうか?
日本商工会議所が発表した統計(調査期間:2022年7月19日~8月10日)によると、
「人手が不足している」と回答した企業の割合は64.9%で、
前年調査と比べて15.0ポイント増加しているとのこと。
業種別でみると、
「建設業」(77.6%)
「運輸業」(76.6%)の企業が
「人手が不足している」と回答していました。
製造業は58.5%で私の会社でも慢性的に
人手不足な状態になってます。
コロナによる深刻な影響を受けた「宿泊・飲食業」でも7割を超える企業が人手不足と回答してるんじゃ!
人手が足りない理由
なぜ、ここ数年で人手不足が顕著になってきているのでしょうか?
人口の減少
最大の原因は人口が減り続けていること。
内閣府の資料(人口・経済・地域社会をめぐる現状と課題)によると
少子高齢化の影響から人口が減り続けて
2048年には日本人の人口が1億人を切ると言われています。
なかなかすぐに解決できる問題ではなさそう・・・💦。
人手不足がもたらす悪影響
人手不足が起きてしまうと
あなたにどんな影響があるでしょうか?
- 残業時間の増加
- 休暇取得数の減少
- 教育不足からの品質の低下
- 利益減少による賃金の低下
- 社員のモチベーションの低下
- 離職者の増加
人手が足りないと一人一人の負荷が増えてしまい、残業時間やお休みが取れない日が増加します。
また、教育をする時間が取れないために品質管理のレベルが下がりみんなのモチベーションも下がる。
生産性が落ちて会社が儲からないため賃金も低下。
不満からストレスが溜まり、離職者が出てしまう。
結果、残った従業員に業務負荷や勤務時間が増えてしまうという最悪なスパイラルが発生してしまいます。
こんな風にならないように手を打たないと・・・。💦
人手不足は解消できるのか?
とにかく人が増えないことには
どうにもならないよ~💦
気持ちはわかるけど、
まずは出来るところから始めてみよう!
以下では人手不足を解消するために
- 会社側ができること
- 従業員側ができること
以上の2つにわけて解説します!
会社側ができること
人手不足を解消するために会社側ができること
それは
- 求人募集をかける
- 募集賃金の引上げ
- 事務施設・工場等、職場の環境整備
- 福利厚生の充実
- 人材育成の充実
- 勤務形態の見直し
- 業務の外注化
- 自動化
以上のことが挙げられます。
上記項目はあくまでも会社側が実行できるという意味あり、実現しなければならないという意味ではありません!(会社側も企業努力はされています)💦
それぞれ具体的に見ていきましょう♪
求人募集をかける
人手が足りない部分を追加して補う。
単純ですが、現状ここでストップしている状態の会社がほとんどだと思います。
そもそも面接すら来ないという中小企業さんも多いのではないでしょうか。
そのため、募集先をハローワークだけではなく、
求人募集サイトを利用するなど、
多方面から仕掛けていくのが効果的です。
また、近年では大学卒の優秀な外国人労働者の方々も日本に続々と来られています。
このような方々を採用するのも一つの手段といえます。
募集賃金の引上げ
求人募集をしても人が来なければ条件を他社よりも良くしていく手もあります。
ですが、現在働いている社員との給与バランスの部分で経営者は頭を悩ますところでもあります。
事務施設・製造現場など、職場の環境整備
会社の環境整備を面接の際に求人してきた人は必ずさりげなく見ているもの。
- 社内がきれいかどうか
- 設備のレベルは高いか
- 今後一緒に働くことになるであろう従業員の勤務態度はどうか
働きやすそうと感じてもらえるような環境が整っていないと辞退される場合もありますので
最低限3S(整理・整頓・清掃)は整備しておきたいところです。
福利厚生の充実
福利厚生といえば健康保険や年金保険などが通常ですが、
他社と差別化するためにさまざまな福利厚生が展開されています。
例えば
- お誕生日にプレゼントを進呈
- 出産・結婚祝い
- メモリアル休暇
- シャワー室・お昼寝部屋の完備
- 筋トレ部屋・eスポーツ部屋
- 禁煙・メタボリック手当
- 失恋休暇
ならではの福利厚生があるだけで期待感がもてますよね♪
人材育成の充実
会社に学びの環境があるか、
資格取得を積極的に取り組んでいるかも重要な要素です。
特にキャリアプラン(将来あなたがどうなりたいのか?)を相談できる環境が大切で
- 自分が将来的にどのような働き方をしたいのか
- そのために何を学ぶ必要があるのか
指針が明確になっていると
働く側も自分が将来どこに向かっているのかが
明確になってくるので働きやすさが違います。
勤務形態の見直し
製造業では残念ながらリモートワークというわけにはいきません。
決まった時間に決まった場所(設備)へ行き働いて、決まった時間に帰宅する。
製造現場ではこの方法が常識ですが、
小さいお子さんの送迎や親御さんの介護などで、時間外勤務が出来ない人もいます。
そのような方でも融通が利くような勤務形態が出来る会社は離職率も低くなります。
例えば、2時間の残業時間が必要なのに、夜は子供の送迎があるので出来ない。
その場合は朝2時間早く出社してお互いに協力し合うというフレックスな仕組みを作り上げておくと
労使ともに良い関係が築けます。
業務の外注化
仕事量のキャパシティーが超えてしまう場合は外注化という手段もあります。
ただし、外注化は会社の利益を損なう手段なので、経営者としては
最後の手段といえるでしょう。
自動化
これまで、人に頼っていた業務を自動で行うこと。
自動化にはやはり資金が必要です。
補助金や助成金制度を利用して最新設備を導入すれば
人員削減には大きな効果をもたらすのは間違いありません。
しかし、こればかりは経営者にゆだねる部分です。
従業員ができること
次に従業員が出来る人手不足解消法を説明します。
- 業務の効率化
- 多能工化
- 治具化
- IT化
業務の効率化
人手が足りていない状況ですから、ムダな作業は減らしたいところ。
業務の中で発生する問題点と対応策を以下に示します。
業務上の問題点 | 対応策 |
---|---|
探す | アドレス表の作成・色別管理 |
しんどい・つらい | マンパワー増員・ハンドリング改善・補助具の設置 |
迷う | ワンポイントの標準書(マニュアル化) |
確認が多い | 限度見本・見える化 |
不良品が発生する | バカよけ(絶対に不良品を作らない仕組み)の設置 |
設備が故障する | 日常保全と定期的な保全活動の実施 |
このほかにも業務改善のネタ探しとして以下の記事も参考にしてみてください。
多能工化
一人の作業者が複数の業務をこなし、お互いにフォローしあえる業務のこと
多能工化のメリットは欠員が出た場合でも
別の人がフォロー出来るところ。
一人の作業者が多能工になるためには教育の時間がかなり必要ですが
一人一人のスキルが向上するので人手不足対策としてはかなり有効な手段です。
ただし、業務の負担が増えるので、教育の仕方が甘いと
品質不具合のリスクも高くなるのでしっかり確実な指導が必要となります。
治具化
そもそも治具とは
治具/ジグは、加工や組み立ての際、部品や工具の作業位置を指示・誘導するために用いる器具の総称。
ウィキペディア
品物を大量に作るときには治具が不可欠ですね♪
製造業には単純に挙げると以下のような業務があり
- 切る
- 曲げる
- くっつける
- 貼る
- 塗る
など、これらの作業を効率化していくために『治具』が欠かせません。
今一度、あなたの業務を見直し、治具化できないか再検討してみてください。
案外、いつもの仕事があたりまえになってしまっていて
実は、治具化してしまえば作業時間が半分になんて事もよくあることです。
IT化
今の仕事内容をIT技術を利用して業務効率化する改善のこと
具体例は以下の通りです。
アナログ作業 | IT化 |
---|---|
タイムカードの打刻 | スマホ又は社員証のバーコードを利用した打刻 |
日報(作業履歴)の記入(手書き作業) | 帳票のQRコードを読み取り作業を開始 |
ロボットへのティーチング(現場での教示作業) | 机上やタブレット端末を使ったオフライン作業 |
電話や対面での会話 | チャット機能やリモートでの会話 |
会社行事(予定)を紙ベースで掲示 | Googleカレンダーなどを利用しPC上で共有 |
アナログにも良いところはありますが、
作業を効率化するうえで、IT化は外せません。
ぜひ、参考にしてみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
人手不足を解消するには、会社側(経営者)が先陣を切って素早く行動を起こす必要があります。
また、離職者が出てしまっても上記の効率化施策を実行し
残っている従業員でカバーできる環境になっていることが理想的。
その間、新しい人材を確保に努める。
働いているあなたも世の中の状況を理解して率先垂範していくことが重要です。
現状に満足せず、切り口をどんどん増やして解決していきましょう。